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世界一周のうたたび ちゃるのあしあと


うたう旅人「ちゃる」のブログ Singing is Drawing ~歌うことはつないでいくこと~
by charu
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チェルノブイリを訪問して想うこと about Chernobyl

チェルノブイリツアーに参加するにあたって
事前勉強のため、まずはキエフのチェルノブイリ博物館へ向かった。

日本語のオーディオガイドがあるので
展示物の意図をきちんと理解するためにも
レンタルすることをお勧めします。(入場料10、写真20、オーディオ50グリブナ)


入ってすぐにこのフロアが
福島のためのものであることが分かる。
チェルノブイリを訪問して想うこと about Chernobyl_d0074518_23474994.jpg

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2階に上がると、チェルノブイリの展示場。
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チェルノブイリの4号炉が爆発したのは
1986年4月26日午前1時過ぎ。


最初の犠牲者たちは運転員の方々。
チェルノブイリを訪問して想うこと about Chernobyl_d0074518_005461.jpg

事故直後、逃げるか戦うかの選択の中、戦うことを選んだ人たち。
操縦不能の中での決死の作業にあたった。

原子力発電を推進した博士は「安全だ」と政府に言い切った。
事故当初は、運転員が作業ミスとして責任を負わされたが
構造上の欠陥であった可能性が高い。


事故前のジオラマ
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爆発、火災発生
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沈下後
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シェルターで覆う
チェルノブイリを訪問して想うこと about Chernobyl_d0074518_045649.jpg


水素爆発を起こし、屋根が吹き飛んだ。
火災発生、消防隊の活躍など
福島と同じような経過を辿っていることが分かる。


事故10日から三ヶ月の間で30km圏内116000人が永久退去。
原発の処理作業に従事した人をリクビダートルと呼んだ。

リクビダートルの方たち。
チェルノブイリを訪問して想うこと about Chernobyl_d0074518_23503398.jpg

亡くなった方にマークがついている。
25年間で45%のリクビダートルが亡くなり50%が障害者になった。

市民は危険性について知らされていなかった。
政府は隠蔽した結果、健康被害が広がった。
4月29日当時の新聞では赤字の部分だけの扱いだった。
チェルノブイリを訪問して想うこと about Chernobyl_d0074518_0115526.jpg

事故10日後にはじめて安全対策の話。
事故19日後に公式発表。

市民の強制退去は三日間の一時的なものとされたが
結果的には永久退去となった。


石棺の寿命は20~30年と言われる。
今は改善が必要な時期となっている。

放射能の問題はいまだに解決できていない。


放射量は広島に落ちた原爆の100倍。(400倍という話もある)
チェルノブイリを訪問して想うこと about Chernobyl_d0074518_2345217.jpg

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広島、長崎、チェルノブイリ、福島。
すべてはつながっている。




7/13 チェルノブイリツアーに参加

当然のことながら僕は専門家ではありません。
この記事はツアーをオススメするものでもありません。
調べたこと、感じたことなどをここへ記します。


各国の放射線基準値
ウクライナ 0.3マイクロシーベルト(μSv)毎時
ロシア   0.5マイクロシーベルト(μSv)毎時
日本    0.23マイクロシーベルト(μSv)毎時

チェルノブイリのガイドが持っていたガイガーカウンターは
ガンマ線のみ計測できるものでした。
(放射線にはベータ線、アルファ線、ガンマ線などがあり、透過性が一番強いのはガンマ線。逆に内部被爆で影響が高いのはベータ線、アルファ線)

ガイガーカウンターが検知することが出来るのは「放射線の数」で
1秒間に出る放射線の数を表わすのが「ベクレル」という単位が本来。
野菜や土壌の汚染度合いを示すときに使用される。

放射性物質によって、それぞれが出す放射線のエネルギーが違うので
放射線の数を測定しても、その放射線のエネルギーを考慮しないと
正確な被曝量(μSv)は分からない。

そして、「シーベルト」は、放射線によって人体が受ける影響を示す単位。
ガイガーカウンターの数値はベクレルに係数をかけてシーベルトを推計している
というのが実情のようです。


当然、こんな説明はありません。


ガイドは「飛行機に一回乗った時の被爆量よりも少ないから安全」

ということを前置きとして伝えて、チェルノブイリツアーはスタート。
(飛行機の被爆量は高度にもよるが4~5μSv毎時のようです)


まず、30km圏内のチェックポイントを通る。
ここではパスポートと服装のチェック。
足や腕が完全に隠れた状態じゃないと通過できない。
足元の方が放射線量が高いので、サンダルなども禁止。

30km圏内

保育園
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胸の高さ 0.25μSv毎時
付近の草花 9.5μSv毎時


10km圏内。

炉心爆発した原発4号炉が見える場所

左の建物が4号炉
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胸の高さ 1.5μSv毎時


ゴーストタウンと呼ばれるプリピャチ市の見学

途中で雨が降ってきた。
直感的に嫌だな、、と感じた。

チェルノブイリでは月に2度くらいしか降らないようだ。

しかし、ガイドは笑顔でこう言う。

「君たちはラッキーだよ。雨なら埃が無くなるから、もう心配はいらない。
どれだけ呼吸しても大丈夫。さぁ外を散策しよう」

と大雨の中、外に飛び出した。


空気中にある放射性物質が雨で下に落ちるから
内部被爆をしずらい、という意味なのかもしれないが


降り始めの雨は放射性物質がたくさん含まれているだろうし
それが衣服についたり、口から体に入ったりなどを考えると、
意気揚々と外に出る気にはなれない。

彼の言葉をどこまで信じて良いものか。。


参加者は一度、外に出ようとしたものの
雨が強すぎて、すぐに皆バスの中に戻ってきた。


その後、小降りになったところで
散策を再開。

ホテル
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文化センター 胸の高さ 2.8μSv毎時
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体育館
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レッドフォレストと呼ばれる森林は高濃度に汚染されている。
森林があるおかげで人体への影響が少なく済んでいる可能性もあるという。


スーパー
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旧消防署
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爆発でこのような状態になったのではなく
全て人の手で荒らされたということです。


5/1のメイデーにオープンするはずだった遊園地
一度も動くことはありませんでした
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胸の高さ 0.7μSv毎時

足元の草
見えにくいけど本日最高の数値 17.19μSv毎時
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計測の仕方によっても、数値は変わってきてしまうので
どこまで信用すべきかは難しいところであるが、少し計算してみる。


日本の環境省が示す基準値の0.23μSv毎時は
追加被爆線量が年間1ミリシーベルト以下になるよう計算されている。
基準値の中には元々存在する自然界からの放射線0.04μSv毎時も含まれている。
0.23‐0.04(自然)=0.19μSv毎時(追加被爆)

仮に自然界からの放射線が同じだと仮定すると、このポイントでは
17.19‐0.04(自然)=17.15μSv毎時(追加被爆)

年間1ミリシーベルト=1000μSv

この場所にピンポイントで停止してると
1年分の1000μSv  には58.3時間で到達。
1日分の2.7397μSv には9.5分で到達。
1時間分の0.1141μSvには24.9秒で到達。
ということになると思う。


もちろん、ここには近づかない。


散策はこの辺りで終了。


10km圏のチェックポイントに戻り
手足など各部の放射線をチェック。
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この際の判断基準は不明。
もちろん自分が受けたトータルの放射線量などは測れないはずなので
体の各部に放射性物質を多量に発するものがついていないか
をチェックするものだと思われる。

説明がなかったので質問したが
いろんな数字の単位が出て来て理解できなかった。。
申し訳ないです。
(理解された方がいらっしゃいましたら教えて頂きたいです)



とりあえず、このチェックポイントは全員無事に通過。


僕は風邪防止用のマスクと靴の上に履いていたビニール袋を
廃棄物のゴミ箱へ投函。



そして、昼食をとって行程は終了。

新しい消防署前
事故の時に放射線を浴びながら消火にあたった消防士たち
チェルノブイリを訪問して想うこと about Chernobyl_d0074518_0473974.jpg

入り口
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チェルノブイリを後に、一路キエフへ。







宿に戻って、念入りにシャワーを浴びる。



今日のチェルノブイリツアーは
何とも言いがたい気持ちだった。


普通の私服で訪問することになるので
本当にこれで良いのだろうか、という疑問は常にあった。

喉だけは守らなくてはいけない。
マスクを着用した。

靴には放射性物質がより多くつく可能性がある。
ビニール袋を靴の上から履いた。
この姿はガイドに笑われた。

身にまとっていたものは終了後、全て洗濯した。

ガイドは洗えば大丈夫だって言ってたけど
いろいろ調べると洗濯しても10%ほどは残留してしまう可能性があるようだ。


ちなみに事前に頼めばガイガーカウンターもレンタル出来たらしい。
カウンターだけに意識が向くのは良いことではないけど
最終的に自分の衣服や履いてた靴をガイガーカウンターで測ってみたかったとも思う。



チェルノブイリツアー関連に従事する人たちは
飛行機に乗った時の被爆量を引き合いに出して「安全」だと言います。

彼らはプロだから、
彼らの言葉を信じるべきかもしれない。
過剰な防備は現場で作業してる人に対して失礼かもしれない。

でも、最終的には自分で自分の身を守るしかない。

空気中に飛んでいる放射性物質を呼吸で吸い込んだり
衣服に付着させたりする可能性は、飛行機よりも原発付近の方が高いのではないか。

そういうものへの対処方は個々人で考えた方が良いと僕は思います。


4号機の石棺も老朽化しているので
これからツアーに参加しようと思ってる方々には
現地で最新情報を得た上で、多角的に判断して頂きたいです。
もちろん、この記事も鵜呑みにすることのないようお願いします。




そして、何より僕は日本人なので
福島のことを考えずにはいられません。

投票権がない自分が言える立場ではない。

でも、この言いようのないモヤモヤした不安の現場で
今でも作業している人がいて、付近には生活してる人もいる。

安全なんて言葉はあってないような言葉であり
安全という言葉を使う人自体、信用するべきではないと思います。


原発を手放すことが出来ないということは
今後、日本全土がチェルノブイリや福島の状態に陥る可能性があるということ。


さらに原発輸出を推進するということは
世界中をこの状況に落とし入れる旗振りをしているということ。

そして、人類が最も大切にしなければいけない「食」
第一次産業を崩壊させる恐れがあること。

僕は日本人であることを誇りに思って旅をしていますが
原発輸出関連の記事を見ると、
恥ずかしくて申し訳なくて仕方がありません。


財政が問題であるならば
原発停止から再生可能エネルギー実用化までの費用をどうやって生み出すか、
それを国民と一緒に考えるべきだと思います。

電力不足が問題であるならば
移行期間にどう電力を賄うのか、節約するのか
それを国民と一緒に考えるべきだと思います。


この具体的な戦略こそが議論されるべき点であり
各論を並べて本論を曲げるようなことがあってはいけない。


そして、実用化した再生可能エネルギーを海外に発信していく。
これが日本に求められている最優先の事項だと思います。


僕はチェルノブイリ、福島の現場付近も
命が住めない場所になってしまったとは思ってません。


事故から27年

チェルノブイリでは
白樺の木がコンクリートを突き破って生えていました
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野生の馬がいました
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花も咲いていました
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何十年、何百年かかるか分からないけど
きっと人間も住める土地になります。


広島、長崎、チェルノブイリ、福島。
全てはつながっている。
でも、これ以上繰り返すことは許されません。


命が住める土地に再生していく
その義務が僕たちにはあると思います。


日本でがんばる皆が
最良の選択をされますように


いま自分にできる
精一杯の想いを込めて

by charu725 | 2013-07-14 03:27 | Ukraine
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